図解師★ウルフです!
僕も入会している西野亮廣さんのオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」の過去記事を紹介しています。(音声でも紹介しています!)
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目次
西野亮廣エンタメ研究所の過去記事紹介!~2021年2月27日
(以下西野亮廣さんの記事の引用です)
おはようございます。
「違和感を感じる」や「頭痛が痛い」みたいな二重表現の最高峰は『抱いてHOLD ON ME』(@モーニング娘。)だと思っているキングコング西野です。
今日は「一つにまとめられがちだけど、『プロセスを売る』と、『物語を売る』と、『コミュニティーに売る』は分けて考えた方がいいよね」というテーマでお話ししたいと思います。
お察しのとおり、タイトルで、ほぼ結論を言っちゃっていますが、めげずに進めます。
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▼ 現代の前提
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そもそも、どうして『プロセスを売る』とか、『物語を売る』とか、『コミュニティーに売る』といった議論が生まれているかというと……
その背景には「インターネットによって、情報&技術が共有されるようになったので、【品質】で差別化を図りにくくなった」があります。
東京なんて美味しいラーメン屋さんしかありません。
そんな中、抜きん出ている『ラーメン二郎』は味がメチャクチャ美味しいのは勿論のこと(ここ大事!)、行列に並ぶところからある種の「イベント化(儀式化)」していて、ネットには「ラーメン二郎に挑むときのあり方」的な記事がたくさん並んでいます。
前日から体調を整えていくファンもいるそうです。
これぞまさに「『役に立つ』から『意味がある』時代へ! by 山口周」です。
商品の品質が素晴らしいのは勿論のこと、その商品をとりまく物語やコミュニティーが付加価値となっていて、「現代は、その付加価値こそがものすごーく大切だよね」という話です。
そんなこんなで、「じゃあ、付加価値って何があるよ?」とアチコチ掘り起こされて、『プロセス』や『物語』や『コミュニティー』といったキーワードが出てきました。
ここからが本題です。
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▼ 整理しよう!
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こんな話をすると、「じゃあ、私もプロセスを売るか!」と考える方もいらっしゃると思うのですが、ちょっと待ってちょっと待ってお兄さん!
#2021年にラッスンゴレライ
『プロセスを売る』と、『物語を売る』と、『コミュニティーに売る』を一まとめに考えていると、たぶん正しく打ち手を選べないと思うので、まずは少し整理しましょう。
まず、、
『プロセスを売る』と、『物語を売る』と、『コミュニティーに売る』の3つは、その言葉のとおり、「売るもの」と「売る相手」に分けられます。
【売るもの】
『プロセス』『物語』
【売る相手】
『コミュニティー』
……といった感じです。
「海の外に打って出ていくと、GAFAとの喧嘩になるので、その勝負はせずに、人と人とで繋がって、そこで経済を回しましょう」というのが『コミュニティーに売る』です。
『スナックよし子』の隣に、三ツ星レストランが運営する最強スナックができても(#なんだよソレ)、『スナックよし子』の常連さんは流れません。常連さんは「よし子ママ」を買っているからです。
「コミュニティーで外からの侵略を防ぐ」「世界とは戦わない!」は生き残り戦略として、すっごく正しいと思っていて、サービス提供者さんがオンラインサロンに参加するメリットは、そこにもあると思っています。
そして、
今日お話ししたいのは、「『プロセスを売る』というのと『物語を売る』というのは、ほぼ同じだけど、微妙に違うよね」ということについて。
この話を整理するには、それぞれの代表選手を例に出した方がいいと思うのですが、なんとなく、こんな感じかしら↓
【プロセスを売っている人】
Nizi Project、『00:00Studio』を利用しているプロの漫画家さん達
【物語を売っている人】
初期のモーニング娘、(株)CHIMNEY TOWNの新入社員さん達、『00:00Studio』を利用している一般の方々
どちらもプロセスを見せて(販売して)いることには違いないのですが、そこには「【技術】を売っているか、【成長】を売っているか?」の違いがあります。
最近はよく「俺もプロセスを売るぞ!」みたいな言葉を耳にするのですが、前者のポジションをとるためには確固たる技術が必要です。
「あの圧倒的クオリティーの裏側」を覗きたいわけですね。
「西野さんみたいにプロセスを売るぞ!」と言われるのですが、そんな台詞は、芸歴1年目で漫才の賞を総ナメして、TVでベラボーに売れて、絵本でベラボーに売れて、国内最大のオンラインサロンを運営して、国内最大の広告賞をとって、映画の処女作でアカデミー賞をとってから言ってくださいよっ!!!!!
#突然変なスイッチが入る西野
要するに、「制作の裏側を売るにしても、そこと競っちゃダメだよ」という話です。
ここで、整理が必要です。
『物語を売っているか人』は「成長」を売っているので、それこそ『00:00Studio』で制作過程を配信する、“まだ技術がない人”は、涼しい顔で制作の裏側を見せるのではなく、「なんか上手に描けるようになってきた!」を前面に打ち出した方がいいと思います。
【※00:00Studioはこちら】→https://0000.studio/
それは、技術を持っている人にはできない芸当なので。
制作の裏側を販売する時に、ここの整理(魅せ方)ができていない人って、意外と多かったりします。
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▼ 「成長」を売った先の展開
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モーニング娘さんが分かりやすい例ですが、成長を売ることに成功すると、場数を踏むことになるので、まもなくクオリティーが追いついてきてしまいます。
当たり前の話ですが、「できるコト」が増えてしまうと、「できないコトができるようになる」が売れなくなります。
「成長」を販売して、クオリティーを手にしてしまい、クオリティー戦争に入ってしまうと、途端にポジションのとり方が難しくなります。
「クオリティーだったら、BTSの方がすごくない?」みたいな話になりますし、もう昔みたいに付加価値としての「成長」を売ることができません。
突然、「私たちの圧倒的クオリティーの裏側を見せます」と言い出しても、それは、これまで支えてくれていたファンが求めているものではないので、なかなか難しい。
「成長」を販売する人は、このあたりで、一旦軽めに詰んでしまう(これまでのやり方が通用しない)ことを覚悟しておいた方がいいと思います。
かく言う西野は、「映画の第2弾をヒットさせる」という物語では皆様を満足させられないことぐらい承知しております。
▼どうする?
「成長」を売った先の打ち手としては、「シンプルにクオリティーで勝負する」「プロセスを面白がってくださるファンを抱えておく」「コミュニティーに売る」……などなど、いくつかあると思いますが、一つ、原点に帰って「物語を売る」をもう少し深掘りしてみるのも良さそうです。
今度売る「物語」は「成長」ではなくて、ボンヤリした表現で申し訳ないですが「グッとくる作り方をしている」です。
一昨日、新作絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』の打ち合わせの中で、「今度の絵本の表紙は、色や、チーム力を一切省いて、西野のペン画にしよう」という話でまとまりました。
そのことを今朝、Voicy(ブログ)で発表したところ、大変な反響で、これって、「あの映画を作れるだけのチームがあるのに、西野がアトリエに一人で籠って描いた絵」という物語にグッときた人がいたのだと思います。
画家のゴッホが売っている物語も「成長」ではなくて、「生きている間は1作品も売れなかった」という部分で……おそらく10作品ぐらいは売れていたと思うのですが、「『1作品も売れなかった』ということにした方がグッときて、売れる」という演出が入ったと思っています。
一見、イヤらしい話ですが、「付加価値を作る」という観点から見たら、圧倒的に正しくて、「今の自分にどんな制限をかけたら、お客さんはグッとくるのかしら?」という演出プランを考えるのは、品質で差別化を図れなくなった時代において、とくに大切なことだと思っています。
現場からは以上でーす。
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